喜界島

私たちの想い、一歩ずつ動き始めました

 

鹿児島県奄美大島の北西部に位置する、喜界島。

サンゴ礁の美しい、自然に抱かれた小さな離島です。

しかし、現在この島の島民は、8300人。残念ながら、美しい自然の存在は、今はまだ、地元出身者の流出を食い止める魅力には繋がらず、他の農村部同様、どんどん人口は減少。中でも20代から40代の多くが島を出てしまっている現状を抱えた島でもあります。

実は、代表の辻は16年前、この喜界島を初めて訪れ、目の前に広がる美しい自然の姿、時間がゆったり流れる贅沢、大自然が育む食の豊かさに、この上なく感動した経験が。それゆえ、人口減少の事実を知るやいなや、その時の感動を振り返り、「このままでは、この美しい喜界島を、誰が守っていくのだろう。喜界島が、これから先もずっと生きていくためには、島で生まれた人間が島を誇りに思える、魅力的な島を作っていかなければ…」と考えるようになりました。

そして、2009年10月、「日本で最も美しい村」に承認されたことをきっかけに、私たちは、「この島をオーガニックアイランド・喜界島に!」と運動をスタート。

喜界島の魅力を、「オーガニックアイランド」という言葉で表現し、島の自然を永久的に守っていけるよう動き始めました。幸いなことに、喜界島町長自ら、「観光開発を行わない」と明言。付加価値の高いオンリーワンの農・水・畜産物を生み出し、島内の雇用・収益を確保、島民の生活をより豊かにしていく将来構想を描いています。

 

※「日本で最も美しい村」
フランスで始まった活動をお手本に、自らの町や村に誇りを持って自立し、失ったら二度と取り戻せない日本の農山村の景観・文化を守る活動。

 <農業の分野>
 ●島の農産物を、有機栽培の前段階「特別栽培農産物」にし、その後、有機農産物へと栽培を徐々に移行していく。
 ●島の特産農産物(サトウキビ・ごま・かんきつ類・南国フルーツなど)を島内で加工開発し、さらなる付加価値・特産性を打ち出し商品化していく。
 ●生ごみ・畜産し尿・植物廃棄物を利用できる環境を構築し、有機農業に不可欠な有機肥料の生産を行い、島内循環型農業を目指していく。
 <畜産・酪農業の分野>
 ●国産オーガニック畜肉の需要の可能性が非常に高いことから、鶏肉・豚肉・牛肉・ヤギ肉の「有機JAS畜肉」の生産準備に備える。
 ●それらを加工した食品(レトルトカレー・ローストビーフ・生ハム・チーズなど)の商品開発ができる環境を整える。
 <水産業の分野>
 ●喜界島サンゴ礁のミネラル土壌が流れ込んだ近海産の魚というブランド力に加え、よりオーガニックアイランドへ近づくことで、生育環境や味への好影響を目指していく。
●鮮魚での流通ではコストがかかるため、島内での加工製造環境を整える。
 その際、島内で収穫された農産物・加工された調味料などを用いることで、「喜界島特産品」としての付加価値をより高めていく。

実際、最近では、こういったオーガニックアイランド構想に共感した若者も増え、島外で活躍する地元出身者の協力の意思も増えています。私たちも、町長を始めとする行政や生産者、そして、新しいアイデアを持ち込んでくれる移住者などと手を携え、
喜界島が、観光がなくても、地域が復活する良いモデルケースになるよう・・・。

そして、そこから、日本の食料自給率アップにも繋げていけるよう・・・。
想いをひとつに、この「オーガニックアイランド喜界島」へ夢を託しています。